この記事の結論
- 中小企業省力化投資補助金は、人手不足に悩む中小企業等がIoT・ロボットなどの省力化設備を導入する費用を補助する制度で、個人事業主も対象です。
- 「カタログ注文型」はカタログに載った製品を販売事業者と共同で申請する手軽な型で、補助上限は500万〜1,500万円です。「一般型」は現場に合わせた設備やシステムが対象で、上限は750万円〜1億円です。
- どちらも交付決定前に買った設備は補助の対象外です。一般型は労働生産性の年平均4.0%以上の向上などの要件を満たす事業計画が必要です。
省力化投資補助金とはどんな制度ですか?
正式名称は「中小企業省力化投資補助事業」で、中小企業基盤整備機構が事務局を運営しています。人手不足に悩む中小企業等が、IoTやロボットなど人手不足の解消に効果がある設備を導入する費用の一部を補助し、付加価値額や生産性を高めて賃上げにつなげることが目的です。
申請の型は「カタログ注文型」と「一般型」の2つです。
カタログ注文型と一般型は何が違いますか?
| 項目 | カタログ注文型 | 一般型(第8回公募) |
|---|---|---|
| 対象になるもの | 事務局のカタログに登録された省力化製品 | 現場に合わせた設備・システム(単価50万円(税抜)以上の機械装置・システム構築費が必須) |
| 申請のしかた | 製品と販売事業者を選び、販売事業者と共同で申請 | 自社で事業計画を作って申請 |
| 補助率 | 1/2以下 | 中小企業1/2(特例2/3)、小規模企業者・小規模事業者・再生事業者2/3 |
| 申請の時期 | 令和9年3月末頃まで随時 | 公募回ごとに締切あり(第8回は2026年10月16日17:00に締切済み) |
カタログ注文型は、製品の購入価格が製品ごとの補助上限額の2倍を超える場合、補助率が1/2未満になります。
一般型の次の公募はいつですか?
一般型の第8回公募は、2026年10月16日(金)17:00に応募申請を締め切りました。公式サイトのスケジュールでは、第9回は次の予定です(2026年10月19日時点)。
| 第9回公募 | 時期(予定) |
|---|---|
| 公募開始 | 2026年11月上旬 |
| 申請受付開始 | 2026年12月上旬 |
| 申請締切 | 2026年12月下旬 |
| 採択発表 | 後日お知らせ |
公式サイトは「詳細は後日お知らせします」としており、日付はまだ決まっていません。第8回の採択発表は2027年2月上旬(予定)です。
補助上限額はいくらですか?
どちらの型も、交付申請時の従業員数で上限が決まります。かっこ内は大幅な賃上げなどの特例を使った場合です。
カタログ注文型
| 従業員数 | 補助上限額 |
|---|---|
| 5人以下 | 500万円(750万円) |
| 6〜20人 | 750万円(1,000万円) |
| 21人以上 | 1,000万円(1,500万円) |
この額は2026年3月19日の制度改定後のものです。改定前は5人以下が200万円(300万円)、6〜20人が500万円(750万円)で、改定前の額が使われるのは「2026年3月16日17:00までに提出され、不備なく受理された申請」に限られます。公式サイトのトップ、制度改定のご案内のページ、公募要領(第11版)の3つで、改定後の額が一致していることを確認しました。
2回目以降の交付申請では、各申請時点の補助上限額の2倍が1事業者あたりの累計補助上限額になり、前回の補助事業で省力化の効果が出ていることなどの要件が加わります。
カタログ注文型の賃上げ特例は、補助事業の終了時点で事業場内最低賃金を3.0%以上、給与支給総額を6%以上増やす見込みであり、申請時に賃金引上げ計画を従業員に表明していることが条件です。
一般型(第8回公募)
| 従業員数 | 補助上限額 |
|---|---|
| 5人以下 | 750万円(1,000万円) |
| 6〜20人 | 1,500万円(2,000万円) |
| 21〜50人 | 3,000万円(4,000万円) |
| 51〜100人 | 5,000万円(6,500万円) |
| 101人以上 | 8,000万円(1億円) |
一般型の要件は何ですか?
第8回公募の公募要領では、3〜5年の事業計画が次の基本要件をすべて満たす必要があります。
- 労働生産性を、申請時と比べて年平均4.0%以上向上させる
- 1人当たり給与支給総額を、事業計画期間の終了時点で年平均3.5%以上増やす
- 事業場内最低賃金を、毎年、事業を行う都道府県の最低賃金に30円以上を加えた水準以上にする
- 従業員21名以上の場合は、交付申請時までに次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を公表する
機械装置・システム構築費以外の経費(運搬費、専門家経費、クラウドサービス利用費など)は、第8回公募要領でも税抜の総額500万円までが上限です。第9回の条件は、公開される公募要領で確認してください。
申請の前に気をつけることは?
- 交付決定の前に買わない:交付決定前に購入した製品や、交付決定前にかかった費用は補助の対象外です。
- GビズIDプライムを先に取る:電子申請に必要で、取得には一定の期間がかかります。
- 目的に合う制度か比べる:ソフトウェアやクラウドの導入が中心ならIT導入補助金(デジタル化・AI導入補助金)、新しい製品やサービスの開発を伴う設備投資ならものづくり補助金も候補です。
人手不足の対策に使える制度は雇用・職場環境、設備向けの制度は設備投資・IT導入の一覧にもまとめています。どの制度も採択を約束するものではありません。
出典(2026年10月19日確認):
よくある質問
カタログ注文型と一般型はどちらを選べばいいですか?
導入したい製品がカタログに載っていて、販売事業者と一緒に申請できるならカタログ注文型が手軽です。現場に合わせて設備を組み合わせたり、システムを作ったりする場合は一般型です。一般型は単価50万円(税抜)以上の設備投資が必須です。
個人事業主でも申請できますか?
できます。カタログ注文型・一般型とも、公募要領の対象者に個人事業主が含まれています。
先に設備を買ってから申請できますか?
できません。カタログ注文型の公募要領は、交付決定前に購入した製品は対象外で「いかなる理由であっても事前着手は認められません」としています。
申請に必要な準備はありますか?
電子申請にGビズIDプライムのアカウントが必要です。取得には一定の期間がかかると案内されているため、早めに手続きしてください。
カタログ注文型はいつまで申請できますか?
カタログ注文型の公募要領では、令和9年3月末頃までの間に申請を受け付けるとしています(2026年10月19日時点の公募要領第11版)。