この記事の結論
- 2026年6月29日から「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」の第1回公募が行われており、締切は2026年10月30日(金)18:00です。従来の新事業進出補助金・ものづくり補助金とは別の補助金です。
- 枠は3つで、新事業進出枠とグローバル枠は従業員数に応じて上限2,500万〜7,000万円(賃上げ特例で最大9,000万円)、革新的新製品・サービス枠は上限750万〜2,500万円(同3,500万円)です。
- 補助事業の終了後3〜5年で、付加価値の年平均4.0%以上、1人当たり給与支給総額の年平均3.5%以上の成長などが求められ、達成できないと返還が生じる場合があります。
新事業進出補助金はいまどうなっていますか?
中小企業新事業進出補助金の第3回公募は、令和8年3月26日(木)に締め切られました。その後、2026年6月29日から**「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」**の第1回公募が始まっています。運営は中小企業基盤整備機構です。
事務局サイトでは、この補助金は「中小企業新事業進出補助金」「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」とは異なる補助金と案内されています。公募要領には後継や統合を示す記述はありません。
目的は、中小企業等が新しい製品・サービスの開発、新しい市場への進出、輸出体制の強化を通じて規模を広げ、付加価値を高めて賃上げにつなげることです。
3つの枠は何が違いますか?
| 項目 | 革新的新製品・サービス枠 | 新事業進出枠 | グローバル枠 |
|---|---|---|---|
| 対象 | 技術的に新しい製品・サービスの開発 | 既存事業と異なる新市場・高付加価値事業への進出 | 輸出に向けた国内の体制強化 |
| 補助率 | 中小企業者1/2(特例2/3)、小規模・再生事業者2/3 | 1/2(特例2/3) | 2/3 |
| 補助下限 | 100万円 | 750万円 | 750万円 |
| 必須の経費 | 機械装置・システム構築費 | 機械装置・システム構築費か建物費 | 機械装置・システム構築費か建物費 |
補助率の「特例2/3」は、2024年10月〜2025年9月のうち、2025年度改定の地域別最低賃金未満で雇う従業員が全体の30%以上の月が3か月以上ある場合です。
開発を伴わない機械の導入や既存製品の改善だけ(革新的枠)、過去に作っていた製品の再製造(新事業進出枠)は対象外と事務局サイトに書かれています。
補助上限額はいくらですか?
従業員数で上限が決まります。かっこ内は賃上げ特例を使った場合です。
| 従業員数 | 革新的新製品・サービス枠 | 従業員数 | 新事業進出枠・グローバル枠 |
|---|---|---|---|
| 1〜5人 | 750万円(850万円) | 1〜20人 | 2,500万円(3,000万円) |
| 6〜20人 | 1,000万円(1,250万円) | 21〜50人 | 4,000万円(5,000万円) |
| 21〜50人 | 1,500万円(2,500万円) | 51〜100人 | 5,500万円(7,000万円) |
| 51人以上 | 2,500万円(3,500万円) | 101人以上 | 7,000万円(9,000万円) |
賃上げ特例は、1人当たり給与支給総額の年平均成長率を6.0%以上、事業場内最低賃金を地域別最低賃金より50円以上高くする計画が条件です。達成できないと、特例で引き上げた分は全額返還になります。
どんな要件を満たす必要がありますか?
補助事業の終了後3〜5年の事業計画で、次のすべてを満たす必要があります。達成できない場合は、補助金の一部か全額の返還が生じる場合があります。
- 付加価値の年平均成長率 4.0%以上
- 1人当たり給与支給総額の年平均成長率 3.5%以上
- 事業場内最低賃金を地域別最低賃金より30円以上高くする
主な対象外は、応募時点で従業員が0名の事業者、新事業進出枠での創業1年未満の事業者、直近3年の課税所得の年平均が15億円を超える中小企業者、過去3年間に事業再構築・新事業進出・ものづくり補助金の交付決定を2回以上受けた事業者などです。
申請までに何を準備しますか?
公募要領が挙げている事前準備は次のとおりです。
- GビズIDプライムの取得(発行に約1週間)
- 次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画の策定と、「両立支援のひろば」での公表(掲載に1〜2週間)
- 子育てなどに関する職場環境整備の取組を1つ選んで実施(くるみん系の認定を受けていれば免除)
- 金融機関から資金を借りる場合は「金融機関による確認書」
- 1人当たり給与支給総額の目標値を決め、交付申請までに全従業員に表明
締切は2026年10月30日(金)18:00で、準備の遅れによる延長は認められません。採択発表の予定日は公募要領に書かれていません。
設備投資が中心で新しい市場への進出ではない場合は、ものづくり補助金や省力化投資補助金も比べてください。申請の進め方は補助金申請の流れにまとめています。どの制度も採択を約束するものではありません。
出典(2026年10月19日確認):
よくある質問
新事業進出補助金はもう申請できないのですか?
中小企業新事業進出補助金の第3回公募は令和8年3月26日に締め切られました。いま公募されているのは「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」で、事務局サイトでは従来の新事業進出補助金・ものづくり補助金とは異なる補助金と案内されています。
どの枠を選べばいいですか?
自社にとって新しい市場で新しい製品・サービスを始めるなら新事業進出枠、技術的に新しい製品・サービスの開発なら革新的新製品・サービス枠、輸出に向けて国内の体制を整えるならグローバル枠です。
建物の費用も対象になりますか?
新事業進出枠とグローバル枠では建物費が対象です(機械装置・システム構築費か建物費のどちらかが必須)。革新的新製品・サービス枠は機械装置・システム構築費が必須で、建物費は対象に含まれていません。
創業したばかりでも申請できますか?
新事業進出枠は、新規設立・創業1年未満の事業者は対象外です。応募時点で従業員が0名の事業者は、どの枠も対象外です。
申請の前に何を準備すればいいですか?
GビズIDプライム(発行に約1週間)、次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画の公表(掲載に1〜2週間)などが必要です。遅れても締切は延長されないと公募要領に書かれています。